イランカラプテ!
今日は、アイヌを題材にした絵本を紹介します!
今日紹介する絵本は、
アイヌ関連の絵本があることを知った時に
一番最初に図書館で借りた絵本で、
今までず〜っと紹介したかったのです♪
それがこちらです↓↓
《表表紙》
《裏表紙》
『 トヌペカ ランラン
ちりゆきえのアイヌしんようしゅう より 』
作・絵: かいせ みほ
【内容】
沼が枯れて沼貝が泣いていると--------、
最初にきた娘さんは乱暴者で、泣いている沼貝を「うるさい」と踏みつけて去っていきました。
あとにきた娘さんは心優しく、泣いている沼貝を「可哀想に」と湖の中へと入れてくれたのです。
沼貝はそのお礼にと、心優しい娘の畑の穂をいっぱいに実らせてあげました。
乱暴者の娘の畑の穂はひとつも実りませんでした。
穂がたくさん実ったのは沼貝のおかげだと気づいた心優しい娘は、
沼貝を使って秋に実った穂を摘みました。
それからというもの、アイヌは粟の穂を摘む時には沼貝を使うようになったのです。
こちらは平成20年度「幼児向け絵本」原作募集にて最優秀賞に選ばれた作品です。
このお話は、知里幸恵の『アイヌ神謡集』のなかある「沼貝が自ら歌った謡 トヌペカ ランラン」というカムイユカラがもとになっているそうです。
(↑絵本内に書かれている解説ページを参考)
この絵本は沼貝が主人公となっていて、
「たとえ小さな貝であってもカムイ(神さま)であり、
粗末にしてはならない。粗末にすれば罰があたるよ」
という教えを伝えているお話です。
小さくてもカムイという「どんな時も敬う心を大切にしなさい」
ということを伝えているお話ですが、「食べ物を大切にしなさい」ということも伝えているような、私はそんな風にも感じました。
それから、
この絵本の最後の解説によると、
昔は穂を摘む時に貝を使って摘んでいたらしく、なぜ穂摘み具が貝で作られたのかという起源のお話でもあるようです。
最後の解説に、穂摘み具(ピパ)が写真付きで載っていて勉強になりました!
この絵本はお話もさることながら、
切り絵のような絵とそれを柔らかい色で彩られた絵がとっても素敵です!!
色彩が優しくて、心があたたかくなるようなタッチ絵です。
この絵本を見つけた瞬間、
「この絵本欲しい!!」とすぐにでも買いたかったのですが、本に非売品と書かれていて、がっかり・・・。
いや、がっかりを通り越してショック
調べてみると、やはり一般販売はしておらず、
公益財団法人 アイヌ文化振興・研究推進機構(アイヌ文化財団)が運営されているホームページに「キッズメニュー」として子供向けコーナーのページがあります。
そこで、この絵本がいつでも閲覧できるようになっているようです。
でも、やっぱり本とした形で手元に持っておきたいなぁ(´;ω;`)
素敵な絵本なのに、ネット閲覧や図書館にだけ所蔵っていうのはもったいない!
そう思えるほど、この絵本は素敵ですよ♪
イヤイライケレ!